ねっちりとした今日までの時間

ラブライブ!シリーズやその他のことについて書こうと思います

ラブライブ!スーパースター!!第4話感想

 こんにちは、ネッチです。

 

 今週もスーパースター!!の感想や気になったことについて考えていきましょう。

 

 それから、今回はガチ目に誰得解説コーナーもあるのでそこは読まなくて大丈夫です。

 

 

恋ちゃんの一般的評価

 第2話で恋ちゃんの弱点を探ろうとした千砂都ちゃんが「弱点は無いYO!」と言っていましたね。おまけに「頼りにしている子も多い」とのことで、人望がありそうな雰囲気でした。

 

 ところが、どういう訳かスクールアイドルに対してだけあたりが強いみたいで、基本的にかのんちゃん視点で恋ちゃんを見させられている視聴者にとってはギャップを感じるような気がします。

 

 今回の第4話でも恋ちゃんのその態度は健在のようで...

 

かのん「頑張ってこの学校の力になるような成績を収められるようにする。そしたら、葉月さんも...!」

恋「だったら!スクールアイドル以外の活動にしてください。」

かのん「え?」

恋「スクールアイドルじゃなければ、いくらでも応援してあげられますから。」

第4話序盤、教室前廊下での会話 

 

 ここの会話で1つ気になったのは、「スクールアイドルじゃなければ、”いくらでも”応援できる」という恋ちゃんの言葉。

 

 「応援」というのは生徒会の権限を使っての援助ということだったりするのかなあ、とは思うのですが、そういった応援が「いくらでもできる」と言えること自体がなかなか意味深い気がします。

 

 これは想像ですが、他の部活として成立している生徒の活動に対しては既に恋ちゃんは惜しみない援助をしている気がするのです。それも生徒会としての最低限の援助というよりは、自己犠牲的に結女の生徒のために尽くしているんじゃないかなあと。

 

 それでこそ、第2話で千砂都ちゃんが調べた通り、頼りにしている子が多いなど人望のある様子が見られたのだと思います。*1

 

 それから恋ちゃんは「スクールアイドルじゃなければいくらでも応援できる」と言っていますが、つまり応援は普通科の生徒に対してであってもする、ということだろうなあと思います。

 

 これは、普通科の生徒の活動を制限する権限は誰にもないということを理事長に諭されたシーンがありましたが、そのことが恋ちゃんの思想として根付いたのかな?という風に思いました。

 

 徐々に恋ちゃんの中での普通科と音楽科の間の垣根が小さくなってきた雰囲気がしますが、EDで制服が統一されていることを考えると、このまま物語から差別意識がフェードアウトしていくとは思いづらいんですよね。制服統一のきっかけが無くなってしまうので。

 

 普通科の生徒が音楽活動に興味を持つことは否定しないが、主要な成績を収めるのは音楽科の生徒だ、というエリート思想は恋ちゃんだけでなく理事長にも残っていそうな気がするので、まだまだ先は長いだろうなあ...と。

 

 

すみれちゃんの野心

 ショウビジネスの世界での主役をずっと夢見てきたすみれちゃんですが、スクールアイドルグループでのセンターを狙ってクーカーに合流しようとしていましたね。

 

 スクールアイドルの世界ならなんとかるかも、と意気込んで足を踏み入れたということは、何か特定のメディア、例えばテレビ(に出て主役を獲得すること)そのものが目的というよりは、むしろ「主役になる」あるいは「目立ちたい」という感情が根本にあるんだろうと思います。

 

 つまりは主役を勝ち取る場に対するこだわりよりも目立つことそのものに対するこだわりがあるんだろう、と。だからこそ(かのクウちいが驚いた)”これまでショウビジネスの世界で生きてきた平安名すみれ”が”なんとかなるアマチュアのスクールアイドルの世界”に足を踏み入れることを躊躇しなかったのだと思います。

 

 アマチュアの世界だと思っていても主役を勝ち取れるならそれで構わないわけで。プロの世界にこだわっている訳ではないというのがポイントな気がします。

 

 あるいは、(プロの)ショウビジネスの世界に返り咲くことを目論んで、一旦スクールアイドルとして名声を稼ぐことを目的にしたのかもしれません。*2

 

 いずれにせよ、すみれちゃんは(直接の言及は無いものの)自身の追い求める夢・姿に近づくための泥臭い地道な努力を続けられる人物なんだろうと感じました。

 

 「結局最後は脇役ばかり」とは言いながらも、裏を返せば「脇役ばかりでもめげずに引き受けた」ということであり、そんな過去にもかかわらずスカウトを待ち続けていたわけです。並の野心ではないだろうなあと。

 

 

奪いに来てよ

 最後のかのんちゃんがすみれちゃんをスカウトしに来たシーンについて。

 

 自分なりにこのシーンを考えてみると2段階に分けてかのんちゃんがすみれちゃんを口説き落とした説得したと考えると分かりやすいかなあ、と思いました。

 

 1.まず認める

 第1段階はかのんちゃんの「あなたをスカウトに来ました!」の言葉。

 

 ”なんとかなりそうだったスクールアイドルの世界”でも主役=センターになれない現実を叩きつけられ意気消沈のすみれちゃん。

 

 そんなすみれちゃんが必要or求めていたのは、まず「認められること」だったのではないかな、と。

 

かのん「ショウビジネスの世界でのあなたの知識と技術で協力してほしいんです。」

第4話終盤、かのんがすみれをスカウトするシーン

 

 投票でフルボッコにされ、”なんとかならない”スクールアイドルの世界で主役として認められつつあるかのんちゃん本人に、手下になれではなく(対等な関係で)協力してほしい、とお願いをされた、という風にすみれちゃんは感じたのではないかな、と思います。

 

 ”なんとかならない世界”だ、と1度は諦めたスクールアイドルの世界でも”なんとかなる”かもしれない。自分を打ち負かしたかのんちゃんに対等な関係として認められたから。

 

 2.その先の話をする

 なんとかなるかもしれない世界であれば、アマチュアであっても飛び込むのがすみれちゃんな訳ですが、ここで終わらなかったのがかのんちゃんの口説きの恐ろしいところ。

 

 それはすみれちゃんがずっと切望して止まなかった主役の座の可能性を示したことだろうと思います。「奪いに来てよ」と。しかもその主役は今のすみれちゃんには届かないフォロワー2000人レベルの可能性を秘めている。

 

 ここまで来たらもう断る理由もないという感じなのかな、と思います。辞めると言った手前引っ込みがつかなくなっている部分はあるみたいですが、そこはかのんちゃんに上手く宥めてもらっていましたね。

 

 

スカウト料

 スカウト料を要求するすみれちゃんにかのんちゃんがお守りを渡していましたね。

 

 このシーンの意味ってなんだろう...と考えてみましたが、自分なりに出した答えは「これからのすみれちゃんの成功を願った新しいお守り」なる意味が込められている、というものです。

 

 お守りは何かある望みを神様にお願いする時に神社で授かるものですが、すみれちゃんが以前から鞄に付けていたお守りは恐らくショウビジネスの世界での主役を願ってのお守りだったのではないかな、と思います。

 

 ところが別のお願い事に対しては別のお守りをまた授かることになるでしょう。

 

 つまり、すみれちゃんがかのんちゃんに新しいお守りを貰ったというのは、スクールアイドルの世界で主役を勝ち取るという新しいすみれちゃんの望みが誕生したことを象徴すると考えてもいいのではないかな、と思うのです。お願い事が無ければお守りを授かる意味はありませんから。

 

すみれ「これ、全然効かないわよ?」

(中略)

かのん「あ... でも、まだ分からないよ。」

第4話終盤、かのんがすみれをスカウトするシーン

 

 すみれちゃんがこれまで付けていたお守りのご利益なのか、スクールアイドルとしての一歩を踏み出すという実績を生み出している以上、お守りの効力の良し悪しを判断するのはまだ早いと言えるのかもしれません。

 

 

千砂都ちゃんのステップ

 さあ、始まりました!千砂都ちゃんのステップ解説コーナー!!!イエーイ!!ドンドンドン!!パフパフ!!

 

 ....................................。

 

 さて、読み手を絞ったところで、ひとまず落ち着きましょうか。

 

 ここでは第4話で千砂都ちゃんが「このステップできる?」とすみれちゃんに見せたステップを、ストリートダンスを少し経験した私が私得解説していこうと思います。

 

 まず1つ目のステップは「ツイスト」という脚をクロスさせる技と「キックターン」という足同士のねじりを利用して体が立ったままの状態で回転する技を組み合わせたような技です。自分の知る限りこの技単体の名前を知らないので恐らくこれらの基本の技を組み合わせたステップなんじゃないかなあ、と思うのですが果たして...笑

 

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2本の水平線は筆者加筆

 

 そして注目してほしいのは千砂都ちゃんがステップを踏み始める瞬間の足元です。ぜひとも動画で確認していただけたらと思うのですが、微妙にかかとが浮き上がるのです!

 

 ヒップホップ系のダンスでは足裏をべったり地面に付けるのではなくて、足裏の前方(指の方向)に体重を多めに乗せるのが基本的です。それを意識してか、ステップを踏み始める瞬間にふわっとかかとが浮き上がる描写があってわたくしもう興奮を隠せません(照)

 

 そしてこのステップの最後のターンの部分でも注目ポイントがあって、それはターンの描写がめちゃくちゃ細かくて忠実ということです。

 

 ターンを詳しく説明すると、脚をクロスした状態で地面に付いて、足裏を平行移動させず回転のみを許しながら脚のねじりを解消するように力を入れて体を回転させる技です。(伝われ)(というか千砂都ちゃんを見てくれ)

 

 で、その足裏を、ぐりぐり地面をこするように回すわけですが、その時に下の画像に示すように「左足はかかと、右足はつま先」にだけ体重を乗せることがポイントなんです。その描写が細かいのなんの!!

 

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 そしてこのターンは原理上右足が遅れてしまい、最後に地面から足を平行移動させなければ360度回ることができないんです。そこで最後に少しだけ右足を地面から離して平行移動させるのがよくあるターンのやり方なのですが、なんとそこまできっちり描写されているという徹底ぶり!!!ヒョエ~~~~

 

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 ふぅ...

 

 ひとまず落ち着きましょう...

 

 

 さて、2つ目のステップですが、「基礎は出来てるみたいだね」という言葉の後に千砂都ちゃんが披露したこのステップ。確かに応用らしいステップかもしれません。

 

 というのも、このステップ、というかダンスは「ロックダンス」というジャンルのものだろうな、と思うのですが、ロックダンスの基本の技をいくつか組み合わせた振り付けになっていると思います。

 

 残念ながら千砂都ちゃんの方は見切れてて見えないのですが、すみれちゃんの方はちゃんと映ってますね。

 

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 まず最初に右足を右手でタッチ、そして右手を真横に出す「ドラム(もしくはペイシング)」という技を行っています。さらにその後「トゥエル」という手首を頭の横でくるっと回すような技、そして「ロック」という肘をおよそ直角に曲げて左右に突き出し体を固める技を行っています。

 

 もはやこの段階で1つ1つの技が認識できるレベルできっちり描写されてるのが分かって感動ものですよ...!!

 

 そして最後のロックをしているすみれちゃん。

 

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 ロックという技は肘を曲げて体を固める時に、腰を少し後ろに引きながら左右どちらかのかかとに体重をドスッっと乗せます。*3

 

 左右のどちらに体重を乗せるかは地域差があったり人によって違ったり、時と場合によって使い分けたりもするのですが、このときの千砂都ちゃんは左側に乗せていますね。

 

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 そしてそれを意識してなのか(は分かりませんが)ちゃんとすみれちゃんも左側に乗せているんですよねぇ。*4

 

 それからすみれちゃんはロックのときの肘の角度は大きめが好みのようです。千砂都ちゃんは肘は広めか狭めか、どっちなんだ~~~~

 

 

さいごに

 さて、特殊性癖を晒してしまったところで、真面目な話も最後に少しだけ。

 

 すみれちゃんがクーカーに合流し、グループ名がクーカースー(眠そう)になったのかはさておき、Liella!結成までもう半分を過ぎたということなんでしょうか。

 

 EDの皆が集まるシーンが加入順なのではないか、という説がありますが、仮にそうだとすると次は千砂都ちゃんですねえ。

 

 前回の記事でも書いたとおり、一旦断ったスクールアイドルをどういう動機で始めることになるのか、それが一番気になっています。

 

 恋ちゃんも徐々に角が取れてきて賢くないスクールアイドルに対しても柔和な態度を示すようになってきそうな予感がしますね。もしくは恋ちゃんのスクールアイドルに対する想いが爆発して一気に加入まで行くのかも。

 

 次回も楽しみになってきたところで、今回はここまでにいたします。最後までご覧いただき本当にありがとうございました。ではでは。

*1:恋ちゃんの”良い”側面を求める私の願望かもしれませんけど。

*2:フォロワー2000人と自身のフォロワー数を比較するシーンがありましたね

*3:電車のつり革に掴まる例えを思い浮かべた人は間違いなく同業者です。

*4:ちなみに自分も左に乗せることが多いので嬉しいです(照)