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ラブライブ!スーパースター!!第6話感想

 こんにちは、ネッチです。

 

 今回も感想書いていきます。

 

千砂都ちゃんの目標part3

 このブログでは第3話、第5話の感想記事で千砂都ちゃんの目標について考えてきまして、今回の第6話でようやく全てのピースが出揃ったようなので俯瞰的な視点で考えることができそうですね。

 

 結局千砂都ちゃんのダンスの動機は「かのんちゃんと対等になるため」が1番主要なものだったということなんですかね。助けられてばかりじゃ嫌なんだという。

 

 ただ大事なのは、ある意味当たり前なんですけど、「かのんちゃんと対等になる」というのは、千砂都ちゃん自身がそう認識しなければ達成されたことにはならないということですね。かのんちゃんがいくら千砂都ちゃんは頼りになると思っていても、千砂都ちゃんがそのことを認識して、自信を持てなければまだ物足りないのかなと。

 

 この「かのんちゃんと対等になりたい」という想いを念頭に、これまでの千砂都ちゃんを振り返ってみると感慨深いなと思います。

 

 あの日の決意を片時も忘れず、ダンスを始めてから真面目に練習し続け、音楽科を受験し、時にはかのんちゃん達と距離を取りながらもダンスを指導し、振り付けを作り、自分の大会のためにも手を抜かず。なかなか真似できることではないなあと。

 

 また、終盤のダンス大会直前にかのんちゃんから千砂都ちゃんを認める言葉がかけられましたが、恐らくそれだけでは千砂都ちゃんは止まらなかったのかなと思います。自分が立てた目標を達成するまでは納得しなかっただろうなと。

 

 ただ、それでもかのんちゃんのあの言葉と、互いに想い合っている事実を認識し合ったことが千砂都ちゃんのダンス人生における1つの節目になったのかな、とは思います。

 

 ところで千砂都ちゃんにとって都大会が初めてのダンス大会かというと、そうは思いづらいんですよね。公式サイトのメンバー紹介を見ると。

 

昔からダンスを習っており大会でも多くの結果を残してきた。

メンバー紹介 | 「ラブライブ!スーパースター!!」公式サイト

 

 それじゃあなぜ都大会を、かのんちゃんと対等な存在として自分を認めるきっかけにしようと思ったのか、という疑問が湧いてくるんですよね。なぜ都大会は特別だったのかと。

 

恋「ダンスで結果が出たらどうするのですか?」

千砂都「そんなの決まってるよ!」

第6話中盤、千砂都と恋の中庭での会話

 

 これは結果が出たらかのんちゃんと同じことをやる、ということだと思いますが、都大会直前のかのんちゃんの言葉を聞く以前のこの時点で既に自分を認めつつあったんだと思うんですよね。

 

 そしてやっぱりそれは、結ヶ丘に入学してからかのんちゃん達のダンスを指導する経験があったからなのではないかなと。

 

 千砂都ちゃん自身が、音楽科に合格し、かのんちゃん達にダンスの指導を行い、東京代表のサニパにも脅威として認識されたという経験を経たことで、もうすぐ自分を認めても良いという想いが生まれていたんじゃないかなと思います。

 

 そして丁度その時、都大会に誘われ、自分を認める最後の一押しにしようと思い立ったのだと思います。先生に推薦された時の「考えさせてください」という言葉は、単に出場するか否かを悩んでいただけではなく、自分のダンス人生の1つの節目にして良いものかと考えを巡らせていたのかなあと思ったり。

 

 

退学届のこと

 都大会で結果を出せなければ海外で修行をする、という決意をしたことについて少し考えてみようかなと。

 

 都大会以前の段階で自分を認めつつあったのでは?という仮説を立てていましたが、それでも周りに何と言われようと結局最後には自分で納得するしかないので、自分で立てた目標を達成することで自分を認めるという決意は割と自然な流れかなあと。

 

 結局今回のお話では退学届が提出されることはありませんでしたが、それでも千砂都ちゃんが退学届を書いている瞬間はあったはずで。しかもその退学届を持ち歩いているというのがなかなか。

 

 いったいどういう事を思って退学届を用意したんでしょう?

 

 退学届は都大会で結果が出なかった時に提出するという前提があることを考えると、結果が出ない未来を完全に否定していたわけではない、ということですよね。負ける気が100%無いのであれば負けた時のことを考える必要はないので。

 

 背水の陣的な意味で退学届を用意したのか、それとも単純に力を付けるために海外修行を視野に入れていただけのか。あるいは両方ともか。

 

 何にせよ、短期留学とかではなく退学ということなので修行に明確な期限があるわけではなかっただろうし、想いの大きさが尋常じゃないと思います。自分だったら高1でそんなことできそうもないですね。

 

 また、都大会直前に「1人で頑張ること」に重きを置いている様子だったので、もしかすると物理的にかのんちゃんと距離をとって1人でできるようになるしかない環境に自らを放り込もうとしたのかもしれませんね。

 

 そうは言いつつかのんちゃんの姿を見るとホッとしてしまう千砂都ちゃんのことなので、実際に退学届を書いている瞬間を想うといたたまれません。

 

 

千砂都ちゃんとダンス

 ようやく千砂都ちゃんのダンスにかける想いの全貌が明らかになり、そしてその想いが並大抵のものではなかったということも分かって。

 

 アニメ放送前から個人的にはダンスに打ち込む千砂都ちゃんに期待していた部分もあったので、ここまでのお話で目一杯描かれていて嬉しかったですね。

 

 また、今回の第6話では「かのんちゃんと対等になるための手段としてのダンス」が強調されていましたが、ダンスそのものも好きだとは思うんですよね。

 

 「始まりは君の空」に収録されているドラマCDでは、ヘッドスピンを見て興奮する千砂都ちゃんが描かれていました。ダンスに多少馴染みのある自分からすると、この千砂都ちゃん絶対ダンス好きやろ...と思わざるを得ません。

 

 また、”ダンスという分野で結果を追い求めること”については過去の第3話の感想記事でも触れたことですが、野球やサッカーのようにこれをすれば”勝ち”とか”良い”という明確な基準がないんじゃないかなと思っています。

 

 そのため、千砂都ちゃんが”自分を認めるための結果”の拠り所という形で都大会を設定した点が、少しリスキーには思えましたがハッピーエンドで良かったなあという気持ちです。これまでの想いやかのんちゃんの言葉もあって踊りに気持ちがこもっていたんだろうと想像できるし、そういうところから生じる”気迫”がダンスの見栄えを左右するのは事実かなと思っています。

 

 じゃあそのダンスで結果を出した後はどうなるの?という問に対してはメンバー紹介で少しだけ答えが書かれていました。

 

今は得意なダンスでみんなと一緒に楽しんでいけたらいいなって思ってます。

メンバー紹介 | 「ラブライブ!スーパースター!!」公式サイト

 

 やっぱりダンスにおいて「楽しいこと」って大事だと思うんですよね。そもそも歴史的には結果を追い求めるタイプのものではないだろうし。*1

 

 最終的に千砂都ちゃんが「楽しんでいけたらいいな」と考えている点が、シンプルに自分と似た考えた方で嬉しいなというお話でした。

 

 

恋ちゃんの気持ち

 恋ちゃんについて。千砂都ちゃんとは案外仲が良さそうな雰囲気がしていましたね。かわいい。

 

 今までかのんちゃん達といがみ合う恋ちゃんがほとんどだったので、こういう素の状態をこの段階から見せてくるのはなかなか好きなストーリー展開だなあと。今後、千砂都ちゃんを仲介にしつつ、かのんちゃん達との関わりが増えていきそうな予感。

 

 とは言いつつ、恋ちゃんからするとスクールアイドルになってしまった千砂都ちゃんに対しては複雑な感情を抱いているんじゃないかなあ、と想像してみたり。

 

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 恋ちゃんは何らかの理由でスクールアイドルを応援できないということなので、今後の千砂都ちゃんの活動は応援できないということになってしまいそうです。

 

 ただ、これまでにある程度の関わりがあった千砂都ちゃんの言動であれば恋ちゃんにも響くものがあるのかもしれません。

 

 現に、スクールアイドルのイベントに行かなかった千砂都ちゃんに対して「それでいいのか」という質問をしているのがなんとも意味深なんですよね。本当にスクールアイドルの応援をするつもりが無いのであれば、そういった質問の仕方はしないと思うんですよね。どっちかというとスクールアイドル云々より、千砂都ちゃん本人のことを考えているような発言だなと感じました。

 

 恋ちゃんとてロボットではないので考え方が変わることはあるだろうし、メタい話をすればそうなるだろうと予想はできるので、視聴者が恋ちゃんの心情を固定させずに見守ってあげるのが良いのかなと。

 

 

さいごに

 さて、次回はどうやら生徒会長の選挙があるみたいで。

 

 千砂都ちゃんに続いて恋ちゃんも普通科に転科するとなると差別意識が解消しないままになりそうなんですよね。それに加え、スクールアイドルに専念することが普通科に転科する理由になり得るという時点で、音楽科と普通科の境界についてまだまだ大きな山場がありそうな予感がしています。

 

 それが次回の生徒会長選挙に絡んでくるのでしょうか。恋ちゃん絡みのお話だと思いますが、今回見せてくれた素顔がまた見られるのかな?と思うと楽しみですね。

 

 というか、結ヶ丘の(音楽科の?)生徒にとって恋ちゃんは頼りになると好感を持たれている様子なので、むしろあれが素の恋ちゃんなんでしょうね。

 

 第5話以前の千砂都ちゃんよろしく、恋ちゃんもスクールアイドルに対する想いがなかなか明らかにならないので、これからどんなお話が飛び出してくるのか楽しみです。

 

 それでは今回はここまでにいたします。最後までご覧いただき本当にありがとうございました。ではでは。

*1:自分の知る限り、ブレイクダンスは勝敗を決めようとする性格が強いかも