こんにちは、ネッチです。
先日Liella!の1stライブツアーのBDが発売されました。今回はそのライブ映像を見る中で感じたことを「永遠」をテーマに書いてみたいなと思います。
永遠の約束
1stライブツアーの毎公演で締めくくりとして歌われていた「この街でいまキミと」にこんなフレーズがあります。
いつか手を伸ばしても 届かなくなる日がくるのかなぁ
それでもいーんだ! 茜色に染まる空めがけて
大きな声でキミに約束するよ
この瞬間は永遠だって!
この街でいまキミと/Liella!
ここ最近ずっと考えていたのは、「永遠を約束した1stライブでのあの瞬間は、届かなくなったいまでも永遠なのだろうか」ということです。
そして思うのは、「永遠」ってなんだろうということ。Liella!はどういう意味で「永遠」と言っているのだろう、と。
そんなモヤモヤを抱えたまま、今回1stのBDを鑑賞して、また一人で考えて、ようやく気付いたことがありました。それは、「永遠」とは「変わらないこと」なのだ、ということです。
いや、まあ当たり前のことなんですけどね。辞書で調べれば書いてあります。でもこのことに腹の底から納得するまでに随分時間がかかりました。
そしてその納得に至るまでに障害になったのは、「永遠とは過去のものにならないこと」という概念。いつの間にかこの概念に取り憑かれていたのですが、僕の結論としては、少し違うかなぁと思ってます。単に変わらないこと、それが永遠だと思います。
「いつか手を伸ばしても 届かなくなる日がくるのかなぁ」というフレーズについて、手を伸ばすというのはどういうことか。僕が思うに、それは行動を起こすことであり、届かないということは、行動を起こせなかったということ。つまり、「あのとき行動を起こせなかったなぁ」と後悔してしまう日が今後やって来るのかもしれない、ということ。
そして、「この瞬間が永遠」というのは「この瞬間が変わらない」ということです。「この瞬間」というのは「いっしょに過ごす瞬間」のことでしょう。その約束の対象であるキミが直ぐ側にいることですし。
いっしょに過ごすってこと それが一番大事だよ
この街でいまキミと/Liella!
「一緒に過ごしているこの瞬間」すなわち「一緒に過ごした事実」は「変わらない」ということ。一緒に過ごした事実を無かったことにはできないほど、見て見ぬふりなどできないほど、キミと過ごした時間は"それだけで"特別なのだということ。
ありきたりなことでも ぜんぶ特別さ
わたしたちずっと友達だよ
この街でいまキミと/Liella!
そしてその「一緒に過ごした事実」は一緒であるだけで特別なのだから、届かないあの時に手を伸ばして特別な瞬間にできないものかとクヨクヨ後悔することもないし、「この瞬間」は目をそらす必要のない特別な瞬間なのだと、ずっと変える必要のない永遠なのだと、大きな声で自信満々に約束することができるのです。
1stツアーで行った記念撮影は、一緒に過ごした事実を素晴らしい事実として揺るぎないものにするための証明の儀式だったのだと思います。記録として残すことを記念と言いますので、つまりは記録として残すに値するものだったと証明されるわけですね。
メイキングなどを見ていると、辛い表情をしているキャストさんが映っていたりします。そういった辛い瞬間って、それ自体避けたいものであるはずです。苦しいことにも価値があると言えるのは、その先に嬉しいことが待っているからだと僕は思います。
じゃあキャストさんにとって嬉しい瞬間ってなんだろう、と考えると、キャストさんの言葉から察するに、やっぱり皆と一緒に過ごす瞬間なんじゃないかなって。ライブは楽しい瞬間であることは勿論ですが、その背後には膨大な汗と涙が隠れていて、記念写真はそういった辛い思い出も蘇ってくるものだと思います。それでも記録したいと思えるほど、キミと過ごす瞬間に価値を感じているのではないかな、と思います。*1
「いっしょ」について
記念撮影の話を書いたために、「いっしょに過ごすこと」を「ライブに参加すること」だとイメージされた方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には必ずしもそうとは思いません。
「いっしょ」とは何か、と改めて考えると、それは「心を通わせる」ということが本質なのではないかなぁと。心が通じ合っていなければ、物理的にどれだけ近くにいようが、価値のある「いっしょ」にはならないでしょう。逆に言えば、物理的にどれだけ離れていようが、同じライブ会場にいなかろうが、心が通じ合っていればそれは「いっしょ」と表現できるのだと思います。「Shooting Voice!!」はその心の距離の近さを歌った曲なのでした。
いつも
近くに感じてる キミのこと
もっともっとハートとハート結ぼう
Shooting Voice!!/Liella!
もちろん、相手が肉眼で見える距離にいるだけで心が弾みますから、物理的な近さが「いっしょ」であることの価値を高める可能性は十分あるわけですが、「いっしょ」の価値を決める本質は心の近さにあるだろうと思う訳です。
1stツアーにもっと参加しておけばなぁ...という後悔?の声をあちこちで聞くことがありますが、顔を合わせずとも、彼女たちの歌を聴いて「いっしょ」に過ごした時間に思いを馳せることも大切なのではないかな、と思ったりします。「いっしょ」だった"どの"瞬間も特別で、永遠であると約束したはずだからです。
さいごに
いっしょに過ごすってこと、それが一番大事で、それさえあれば胸を張って永遠だと言ってしまえる。それだけ想いが結ばれていることに価値を見出しているのだと思います。
僕にとっても1stツアーを駆け抜けた季節は今でも特別な思い出です。思い出ということは過去になったということです。そして、その思い出が不変であるだけでなく、忘れないことをも誓った歌が「ユニゾン」なのだろうと思います。
ずっとね忘れないよ 永遠奏であうメロディ
ユニゾン/Liella!
そういった約束があるからこそ、「あの瞬間」が過去になっていくことを恐れず、未来へ向かってまた走り出すことができるのだろうと思います。
このきらめき詰めこんで
新たな旅に出よう
Departure/Liella!
*1:高校時代の部活の写真を見たり練習場所に帰ったりすると、嬉しかった出来事も辛かった練習も両方思い出すなぁと。